何と全生産量が大手の「いいちこ」さんが一日に造る量にも満たないそうです。総生産量４００石。　１，８Ｌ瓶換算で４万本のみです。

しかし，ただ規模が小さいというだけではありません。その品質が素晴らしいのです。仕込みは麹造りはもちろん手造りでむろ蓋麹です。大分県では藤居さんのみだそうです。杜氏は専務の藤居泰明氏です。蒸器も伝統的な甑（こしき）を使っています。蒸留も常圧蒸留です。

千歳村の契約栽培農家「後藤　幸七」さんが無農薬無化学肥料で栽培した二条大麦ニシノチカラ(豪州産無農薬栽培大麦を一部使用）を使い,蔵元である藤居泰明氏が杜氏を務めて丹念に手造りにこだわって仕込んでいます。割り水にもこだわって　日本百選の竹田名水を使っています。

そうして醸された麦焼酎はとにかくまろやか！麦の芳ばしい香りが鼻をくすぐります。砂糖なんて添加しているはずも無いのに,あま〜い味わいがするんです。頭で味わうのでなく,身体全体に訴えかけてくる味わいです。五感を揺さぶられるというのでしょうか？昔の麦焼酎はきっとこういう味わいだったんだろうな,と感じさせてくれます。

飲み方はどんな飲み方でもいけます。ストレート・ロック・水割り・お湯割り・お茶割りなんでもOKです。個人的にはお湯割りがこの焼酎のソフトな口当りが一番活かされるとは思いますが,人見知りが激しくないお酒ですので飲み方は選びません。

末永く,大事に見守っていきたい銘柄です。